G90の駆動系セッティング
久々の記事の更新となります。
第一弾のマフラー比較においては、皆様より多くの反響を頂きました。
おかげさまでG90ユーザー様も着々と増加しており、ご購入前・ご購入後のお問い合わせも多くなって参りました。その中でも最も多いのが今回のお題「G90の駆動系」についてです。
G90の性能をフルに発揮する上で必要不可欠な駆動系、現在までに、個人的にも数多くの純正・社外プーリーを装着しテストしてきましたが、なかなかG90にマッチングするプーリーを見つけ出すことができずにいました。しかし、去年の春頃にようやくマッチングするプーリーを見つけ出すことができました。というよりも取付け方法を見つけたといったほうが正しいかと。
現在では今回ご紹介するプーリーをG90推奨パーツとしてオススメしています。
さて、そのプーリー、一部の方はご存知かと思いますが、
「KITACO ハイスピードプーリーKIT typeⅢ(商品コード:490-1128400)」になります。
一般的にこのプーリーをジャイロへ取り付ける場合、プーリー本体を削ったりしている方が多いのですが、当店の経験則から既製品の駆動系部品に手を加えて良い結果が出ることはまれです。ほとんどの場合、製品本来の性能が発揮できなくなっています。
当店の言う良いプーリーとは、ノーマルマフラー車でもチャンバー装着車でも同様の性能を発揮してくれる製品です。このプーリーはその両方を満たすばかりではなく、コストパフォーマンスも非常に良いのです。
要約すると、
1.ノーマルマフラー車でもチャンバー装着車でも同様の性能。
2.トルクカム側のパーツは純正そのままでOK。
3.価格も非常にリーズナブル。
4.耐久性もあり、WR(ウェイトローラー)の偏磨耗発生率も低い。
5.ベルトの減りも純正並み。(つまりエコ)
上記の点においては、G90だけではなく49cc車でも同様に適用されます。
ただ、このプーリーそのままではポン付けはできません。
ひと工夫する必要があるのです。
ただし、ここから先は自己責任において取り付けを実施してください。
当店では次に紹介する取り付け方法についての責任は一切負いません。
では、早速取り付けの手順をご紹介しましょう。
事前に済ませておく作業
・大径プーリー装着前のケース切削作業については事前に済ませておくこと。
※ネット上で検索するとたくさんでてきますのでここでは割愛します。
取付け前作業
0.用意するもの。
・純正プーリーボス
・純正ベルト
・KITACOプーリー
・プーリーボスのシム(0.5mm x 2) ←これもKITACOから発売されています。
・ベビーサンダー(ハンドグラインダー)もしくは 金ヤスリ(あまり役にたたないかも...)
1.Lカバーを外す
以降の写真に記載したLカバーは2つに切断してありますが、走行時のエンジンケース強度については低下しますので切断のご判断はご自身にてお願いします。
2.カバー内側(写真)の部分を削る
(※写真クリックで画像が大きくなります。)
※注意:実際に切削するときには、ギア類をカバーから取り外し作業します。
3.ドリブンフェイス(写真)の部分を削る
4.プーリーボスのシム取付位置(写真)部分に取付ける
※注意:プーリーをクランクシャフトへ取り付ける際には、シムがボスからズレないように取り付ける。
5.駆動系の放熱穴
Lカバー側に走行時に支障のない部分に駆動系の放熱用の穴を必ず開けること。
穴開けしないと走行時の熱によりベルトが大変切れやすくなります。
また、走り始めは調子がいいがしばらく乗っていると調子が悪くなるといった場合は、駆動系の放熱穴が開けられていない場合が多いです。
( ^ ^) 作業上のポイント
非常に重要なこと!!
加工後にLカバーを装着していきなりエンジンはかけないこと!また、走行も禁止です。次の確認を必ずしてからエンジンをかけましょう。
確認1.
Lカバーを加工後、プーリーを取り付けてLカバーを装着しますが、いったん仮付けした状態でキックペダルがきちんと下まで降りるかをチェックしましょう。キックペダルが降りない場合は切削が不足して部品同士が干渉しているのでどこが当たっているかを確認し切削し直しましょう。
確認2.
キックペダルが下まで降りたら、シリンダーからプラグを抜いた状態で、セルモーターを回し正常にクランキングしているかを確認しましょう。セルモーターが回らない場合は、キックを何回もして正常にクランキングしているかを確認します。
確認3.
装着後エンジンをかけた状態で、「カキーン」といった金属音が出ていたら、干渉している箇所があるのであたっている場所を切削しましょう。また、走行時に「カキーン」といった金属音が出た場合には速やかに走行をやめて干渉箇所を切削しましょう。
おまけ
ドリブンフェイスを取り付ける際のナットの締め込みについて
ここの締め込みについては、いろんな方々の作業風景などを見ることがあり、気になりましたので今回記載することとしました。
フェイスナットの締め込みにインパクトレンチを絶対に使用してはいけません!!
当店でのクランク分解作業の視点からするとインパクトでの締め込みはいずれ必ず芯ズレしていくでしょう。
ここは面倒臭がらずに、手締めで実施しましょう。以下の「ロックツール」を使用すればじんわりとトルクを掛けながらの締め込みが可能となりシャフトのねじ山にもやさしいです。「ロックツール」を使用して閉めこむときには、ロックツールも手で支えながら閉めこみます。参考に使い方を記載しておきます。
トルクカムは何が良いのか?
強度・材質ともに純正で十分事足りると思います。ただ、巷で行われているトルクカム溝の加工については当店ではオススメしていません。特に業務用・通勤用として常用される場合は溝加工はやめたほうが無難でしょう。以前、私もトルクカム溝加工をしてもらい、5000キロも走行してない状態にもかかわらずトルクカムとボス両方をダメにしたことがあります。溝の表面を削り落とすことで強度が低下し、溝とピンとの摩擦でもろくなった表面が金属疲労を引き起こし鉄粉が溝内にたまり、ボスからトルクカムを抜くことができなくなった事例があるためです。ベルトの落とし込みなどは耐久性の面からレースなどのシーン以外は不要でしょう。












